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工場で働く約8分

半導体工場にはどんな部署がある? 誰と誰が毎日話している?

半導体工場(ファブ)によくある部署は、だいたい次のグループです。製造部がロットを工程から工程へ流し、プロセス技術が各工程の出来を、装置技術が装置そのものを見ます。プロセスインテグレーションはフロー全体がつながって正しく動くかを、歩留まりと故障解析はチップがどこで壊れたかを、品質保証は工場から出ていくものが信頼できるかを見ます。生産管理は各ロットがいつ終わるかを組み、ファシリティは水、電気、ガス、化学品を支えます。そのそばにIT・自動化と環境安全衛生(EHS)があります。分け方と呼び方は会社ごとに違い、ここに書くのはよくある一般的な分担です。この記事では仕事ひとつひとつの説明はくり返さず、それぞれがどうつながっているかだけを書きます。職種の一覧は「半導体業界にはどんな職種がある?」へ。

なぜこんなに部署が分かれているの?

ウェーハはリソグラフィ、エッチング、成膜などのエリアを行き来しながら何百もの工程を通り、全部で数週間から数か月かかります(「半導体工場の7つのプロセスエリアは、それぞれ何をしている?」へ)。装置の直し方、条件の決め方、どのロットを先に流すか、水・電気・ガスを止めないこと。1人ではとても覚えきれないので、仕事を分けます。

大きな病院に似ています。看護師、医師、検査室、薬局、施設管理の人がそれぞれ一部分を見ていますが、患者は同じ1人です。担当が替わるたびにきちんと伝えないと、誰かが抜け落ちます。半導体工場の「患者」は、1ロットずつのウェーハです。

それぞれの部署は何を見て、毎日誰といちばん話す?

部署見ているもの毎日いちばんよく話す相手
製造部と、ラインの技術員ロットを時間どおりに流す:ディスパッチと進み具合の追跡。装置のそばでSOPどおりに操作装置(いつ直るか)、プロセス(このロットは先へ流せるか)、生産管理(どのロットが先か)
プロセス技術1つのエリアのいくつかの工程のレシピと測定、ロットを先へ流せるかの判断装置、製造部、インテグレーション
装置技術装置そのもの:メンテナンス、修理、部品交換プロセス(直したらテストラン)、製造部(いつ直るか)、ファシリティ
プロセスインテグレーション何百もの工程をつなげて、できたチップが正しく動くか各エリアのプロセス、歩留まり、品質保証、顧客のエンジニア
歩留まりと故障解析テストデータとウェーハマップから歩留まりがどこで落ちたかを探す。壊れたチップを開けて、どこが壊れたかを調べるインテグレーション、プロセス
品質保証出ていくものが信頼できるか:出荷検査、異常を最後まで追う、監査製造部、インテグレーション、顧客
生産管理何枚投入するか、どのロットを先にするか、いつ出荷するか製造部、営業
ファシリティ水、電気、ガス、化学品、空調、排気装置、環境安全衛生
IT・自動化各ロットの居場所を記録するMES、ロットを運ぶOHT、装置とコンピューターの接続製造部(システムが切れるとロットがトラックアウトできない)、装置
環境安全衛生化学品とガスの安全、教育訓練、緊急時の対応、排出が決まりを守っているかファシリティ、装置、工場で働くすべての人

それぞれの一日は、「半導体工場の製造部は何をしている?」「プロセスエンジニアと装置エンジニアはどう違う?」「半導体工場の装置エンジニアは何をしている?」「プロセスインテグレーションエンジニア(PIE)は何をする?」「故障解析(不良解析)とは?」「半導体工場の品質保証(QA)は何をしている?」「半導体工場の生産管理は何をしている?」「半導体工場のファシリティエンジニアは何をしている?」へ。

問題が起きたら、誰が何をする?

たとえば、ある工程が終わったあと、測定装置で線幅が規格外と出たとします。ここからはリレーです。

  1. 製造部と技術員がまずロットを止める:OCAPに従ってこのロットをホールドし、止めるべき装置を止め、オンコールのエンジニアに電話します。先に止めておけば、おかしなロットが1工程でも先へ進むことはありません。
  2. プロセスと装置がいっしょに調べる:プロセスはまず測り間違いではないかを確かめ、管理図がいつからずれ始めたか、同じ装置でほかにどのロットが流れたかを見て、それも止めます(封じ込め)。装置は装置のログと部品を見ます。原因は条件にあるかもしれないし、ハードウェアにあるかもしれません。別々に調べると半分しか見えません。直ったら装置が装置引き渡しをし、プロセスがテストランをして、両方が通って初めて復旧です。
  3. インテグレーションが下流を見て、1枚ずつ判定する:ずれがあとの工程や最後の電気特性に響くかどうかは、フロー全体を見ている人が判断します。1枚ずつ、続行するか、リワークか、スクラップかを決めます。これがウェーハ判定です。
  4. 品質保証が、処置がルールどおりかを確かめる:記録があるか、逸脱申請に署名すべき人が署名したか、顧客に知らせる必要があるか。インテグレーションといっしょに見ることがよくあります。1人で決めないので、あとから誰がなぜ流したのかをたどれます。
  5. 生産管理が組み直す:このロットがどれだけ遅れるか、後ろのロットをどう並べるか。納期が動くときは、営業が顧客に伝えます。
  6. 全員で検討をまとめる:不具合報告書の欄ごとに、材料を持っている人が違います。経緯は装置とMESの記録に、封じ込めは製造部が出したリストに、影響はインテグレーションの判定結果にあり、原因はその装置を毎日使っている人に聞きます。対策にはどれも、担当者と期日が要ります。

どの部署の記録も正しいのに、問題は次の人へ渡すところにある、ということもあります。だから検討会では、みんなが同じ部屋に集まることがよくあります。それぞれの手順は「ホールドとは?」「OCAPとは?」「根本原因分析とは?」へ。

装置が止まったその時:プロセスエンジニアはこのロットを続けられるか、装置エンジニアはどこが壊れて修理にどれくらいかかるか、製造部はほかのロットをどう流すか、品質保証は影響のあるロットが全部止まったか、生産管理は納期が遅れないか、技術員は現場の状況を直接見ています。
同じ瞬間でも、職種ごとに心配することは違います。

引き継ぎと毎日の会議では、何を渡している?

半導体工場は24時間止まりません(「半導体工場はなぜ24時間止まらないのか」へ)。だから毎日、仕事が人から人へ渡ります。引き継ぎで渡すのは、まだ終わっていないことです。どの装置が止まっているか、どのロットがホールドされているか、誰が決めるか。引き継ぎがなぜ大事かは「オペレーター(技術員)とエンジニアはどう違う?」へ。

渡すのは交代のときだけではありません。装置技術の人が、直した装置をプロセスに返すとき。開発ラインが安定したプロセスを量産工場に渡すとき(その前に技術移管審査があります。「開発ラインと量産工場は何が違う?」「新製品導入(NPI)とは?」へ)。できたウェーハを後工程工場に送るとき。どれも引き継ぎです。

毎日決まった会議がある工場も多くあります。夜のあいだに何があったか、どの装置が止まっているか、特急ロットがどこまで進んだか、今日は誰が何時までに誰に答えるか。大きな問題が起きれば、検討会を別に開きます。大事なのは、どの件も会議室を出るときに担当者が決まっていることです。

いちばん大事な部署はどれ?

どれも欠かせません。製造部がいなければロットは動かず、装置技術がいなければ装置は止まったまま。インテグレーションがいなければ、どの工程も正しいのにチップが動かないことがあります。ファシリティがいなければ、工場に水も電気も来ません。みんな、同じウェーハの違う面を見ています。

fab24hrでは

fab24hrの役割の多くは、これらの部署です。「出勤」を押して「工場の一日」を選び、「今日のあなたは」のカードで「量産工場」を押して左右にスワイプすると、7つのエリアのプロセスエンジニアと装置エンジニア、製造部、プロセスインテグレーションエンジニア、ファシリティエンジニア、品質保証エンジニア、生産管理、マスクエンジニアがいます。「開発ライン」には開発インテグレーションエンジニア、開発プロセスエンジニア、装置メーカーの常駐エンジニア、「後工程工場」にはテストエンジニア、組立プロセスエンジニア、顧客窓口がいます。

誰と誰が話しているかがいちばんよく見えるのは、エッチングのプロセスエンジニアです(「量産工場」を押し、左右にスワイプしてプロセスエンジニアで止め、名前の下の「エッチング」を押します)。02:47、夜勤の製造部のハオから家に電話が来ます。装置が止まりました。朝会では課長に、原因、復旧の時刻、ロットの処置を10:30に報告すると約束しますが、どれも自分の手の中にはありません。装置のカイとインテグレーションのヤーティンに聞き、製造部のユンにいつロットを流せるかを伝えます。午後の不具合報告書は4欄。経緯は装置の記録にあり、残りの3欄は3人の手の中です。16:30の検討会では、どの部署も自分のデータをもとに話し、どの記録も正しいとわかります。部長が聞きます。「では、どこで間違えたのか」。メインストーリー「チップの一生」の第6〜9章も、この同じ一日です。

歩留まり、故障解析、IT、環境安全衛生には役割がありません。ときどき装置とシステムの接続が切れると、ITのオンコールから電話が来ます。いくつかの役割の一日の時間割は「半導体工場エンジニアの一日」へ。ゲームに出てくる会社、人物、装置番号、ロット番号は架空のものです。部署の分担や、問題が起きたときに誰が何をするかは、公開されている一般的な資料をもとに書いています。実際の名前と分担は会社ごとに違います。

ゲームのどこで出会うかエッチングのプロセスエンジニア(量産工場 › プロセス › エッチング)を遊ぶと、朝シフトで課長に、原因、復旧の時刻、ロットの処置を10:30に報告すると約束します。3つとも答えは他の人の手の中です。装置のカイとインテグレーションのヤーティンに聞き、製造部のユンにいつロットを流せるかを伝えます。

fab24hrで、エッチングのプロセスエンジニアの一日を。装置が止まり、原因は装置の手に、ロットの行き先はインテグレーションの手に、後ろのロットの順番は製造部の手にあります。

エッチングのプロセスエンジニアで遊び、夜勤、装置、インテグレーション、製造部と順に話す

先生へ:この記事は「授業でfab24hrを遊ぶ」と組み合わせて授業で使えます。

この記事を引用する「半導体工場にはどんな部署がある? 誰と誰が毎日話している?」fab24hr、更新。https://fab24hr.com/ja/blog/fab-org/
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